売上があるのにお金が残らない?長期休暇前こそ資金繰り改善のチャンス!

長期休暇前は、飲食店の資金繰りを見直す絶好のタイミングです。

お盆や年末年始は営業日数が少なくなるため、「売上が減ること」ばかり気にしてしまいがちですが、実は手元資金を増やすチャンスでもあります。

その理由は、棚卸を減らしやすい時期だからです。

飲食店では、棚卸は「倉庫や冷蔵庫に眠っているお金」です。必要以上に在庫を抱えていると、売上があっても現金が残りにくくなります。

長期休暇後にこの記事をご覧になった方も、次の休暇前にぜひ実践できるよう保存しておいてください。

この時期は、普段より仕入れを抑えやすく、自然と棚卸を減らしやすくなります。

調味料や乾物なども、必要以上に残さないことを意識すると、休暇明けには在庫がすっきりした状態でスタートできます。

棚卸を減らすことで、

  • 手元資金が増える
  • キャッシュフローが改善する
  • 冷蔵庫や倉庫が整理しやすくなる
  • 食材を探す時間が減る

といった効果が期待できます。

売上があるのにお金が残らない原因は「棚卸」

「売上はあるのに、なぜかお金が残らない…」

そんな飲食店では、棚卸が増えすぎているケースが少なくありません。

棚卸は感覚ではなく、「何日分あるか」で判断できます。
まずは、自店の棚卸量を確認してみましょう。

💡 棚卸の目的をご存じですか?

棚卸は、税金を計算するためだけの作業ではありません。
店の中に「眠っているお金」を探し出すための作業でもあります。

▶ 棚卸は、店の中に眠る「お金」を探し出すための作業です

棚卸量の計算式

(当月末棚卸高 ÷ 当月の原価率) ÷(当月売上高 ÷ 営業日数)

目安は、

  • 5日分以内 … 適正
  • 6日分以上 … 棚卸が資金を圧迫している可能性があります

長期休暇前に実践したい2つのポイント

① 計画的に棚卸を減らす

長期休暇前は、棚卸を減らすことを意識して仕入れを調整しましょう。

  • 生鮮食品は通常よりも仕入れを控える
  • 調味料や乾物も「使い切る」つもりで管理する
  • 急ぎでなければ発注は休暇明けに回す
  • 棚や冷蔵庫も一緒に掃除してリセットする

在庫が少ないと掃除もしやすく、休暇明けの営業もスムーズです。

② 食材の「指定席」を決める

棚卸量を減らしても、管理方法が変わらなければ、すぐ元に戻ってしまいます。

おすすめなのが、食材ごとに「指定席(定位置)」を決める管理方法です。

まずは
① 業者・形状・使用頻度を考えて置き場所を決めます。

② ブックエンドやマグネットシートなどを使って指定席を作ります。
ラベルを付けておくと誰でも同じ場所に戻せます。

③ 「仕入れる量」も見直してみましょう。
指定席を作ると、仕切りやブックエンドなどを使うため、以前より収納できる量は少なくなります。
一見すると不便に感じるかもしれませんが、実はそれが棚卸を増やしすぎないための仕組みになります。

使用頻度が低い食材は、小容量の商品に切り替えられないか見直してみましょう。

「安いから」「お得だから」と大容量を購入すると、使い切れないまま棚卸が増え、お金が食材のまま眠ってしまう原因になります。

「仕入単価」ではなく、「使い切れる量」で商品を選ぶことも、資金繰り改善のポイントです。

指定席管理のイメージ(Before→After)

そして、運用するときは、次のルールを徹底します。

  • 指定席以外には置かない
  • 空席は「残量ゼロ」のサイン
  • 発注は指定席の残量を見て判断する

このような「指定席管理」が定着すると、誤発注が減り、食材を探す時間も短縮できます。その結果、棚卸が増えにくくなり、手元資金に余裕が生まれます。

棚卸を整えると、資金繰りは本当にラクになる

棚卸を減らすことは、単なる片付けではありません。

棚卸を減らすことは、手元資金に余裕を生み出す経営改善です。
長期休暇前に少し意識するだけで、休暇明けのスタートは大きく変わります。
まずは、この長期休暇前に次の2つから始めてみましょう。

  • 今ある在庫を確認して、使う順番を決める
  • 休暇前の仕入計画を立てる

この2つを意識するだけでも、棚卸が適正化され、小さな見直しの積み重ねが、将来の資金繰り改善につながります。

長期休暇は、営業日が減る時期ではありますが、資金繰りを見直す絶好のチャンスでもあります。

休暇明けに「在庫も厨房もすっきりした状態」でスタートできるよう、この機会にぜひ取り組んでみてください。