売上あるのにお金が残らない?長期休暇前に資金繰り改善の準備をしよう!

長期休暇に、この記事を見つけられた方は、是非この記事を保存しておいてください。

お盆前は、普段より仕入れが少なくなるため、棚卸を整理する絶好の機会です。
普段はつい多めに仕入れてしまう調味料や乾物も、この時期なら計画的に減らしやすいです。

棚卸を減らすと、資金繰りは良くなります!

なぜなら、棚卸を減らすことは、単なる『片付け』じゃないからです。
飲食店では、棚卸は「倉庫や冷蔵庫に眠るお金」と同じです。
棚卸が多いほど、手元のお金が減り、資金繰りが苦しくなります。

棚卸が少ない状態をキープできれば
投下したお金がすぐに回収できるようになり、手元現金を増やすことができます。

お金が残らない本当の理由は「棚卸」

売上があるのに、手元にお金が残らない。
そんな飲食店に共通するのが、「棚卸が多すぎる」問題です。

棚卸は、血管にたまるコレステロールのような存在。
売上が増えても棚卸が増えれば、お金の流れが滞り、資金繰りが悪化していきます。

自店の状態を知るには、「棚卸量(売上何日分あるのか)」を計算してみるのが近道です。

棚卸量の計算式:
(当月末棚卸高 ÷ 当月の原価率) ÷(当月売上高 ÷ 営業日数)

棚卸量について、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

飲食店 在庫管理が資金繰りを左右する?現金不足を防ぐ新習慣とは | 【飲食店専門】林会計事務所

「現金が残らない…」と悩む飲食店経営者へ。在庫管理と資金繰りは実は密接に関係しています。ムダを減らし、経営を安定させる第一歩を一緒に見直してみませんか?

結果が 5日分以内 なら適正。
5日分を超える場合 は、過剰な棚卸が資金を圧迫している可能性が高いサイン。
売上を増やす前に、まず棚卸を整えることが、資金繰り改善の第一歩です。

お盆前にやるべきは「棚卸を増やさない管理法」

棚卸を減らし、増やさないための具体的な手順を2ステップでご紹介します。
お盆前の今だからこそ、実践しやすい内容です。

ステップ1:計画的に棚卸を減らす

  • 生鮮食品は腐敗リスクが高いため、通常よりも仕入れを抑える
  • 調味料や乾物も含め、長期休暇前は「使い切る」意識で棚卸を整理
  • 発注が必要な場合も、業者への依頼は休暇明けに回し、家庭用などで調整
  • 棚や冷蔵庫を掃除して、リセットする環境を整える

計画的に棚卸を減らしておくことで、掃除もスムーズで、休暇明けのスタートも軽やかになります。

ステップ2:棚卸の「指定席制」を徹底する

  • 事前に、業者・形状・使用頻度を考えて、食材の定位置を決める
  • 100均のマグネットシートや仕切り板、タッパーを使い、ラベルで「表札」を付ける
  • 空いているスペースがあっても、指定席以外に仮置きしない
  • 空席があれば「残量ゼロ」というサインとし、発注判断を明確にする

指定席制を徹底することで、誤発注や棚卸の増加を防ぎ、お金が眠るのを防ぎます。

付録:棚卸を増やさない具体的な管理法(詳しい手順)

さらに実践的な手順を詳しく知りたい方へ。
次のステップを実践すれば、

  • 食材の所在がわかりやすくなる
  • 誤発注が減る
  • 誰でも食材をすぐ探せる

といった効果が得られます。
準備が少し大変ですが、すぐに効果を感じられます。

0.事前準備

  • 業者・形状・使用頻度等を考えて、全ての食材の置き場所を決める
  • 100均などでマグネットシート、仕切り板、タッパーなどを購入する
  • 頻繁に使わない食材は、小容量の商品に切り替えられないか確認する

1.お盆前に棚卸を減らす

  • 生鮮食材は腐りやすいため、余分な仕入れを避ける
  • 調味料や乾物も含め、極力「使い切る」気持ちで整理する
  • 発注が必要な場合も、業者への発注は休暇明けに回し、家庭用などでつなぐ
  • 棚や冷蔵庫を掃除しやすい状態にする(棚卸が多いと掃除が苦行になります💦)

2.棚卸の定位置管理(指定席性)

  • 決めた置き場所に、マグネットシートや仕切り板で「表札」を設置
  • 指定席以外のスペースに仮置きしない
  • 空席は「残量ゼロ」のサインとして活用
  • 隣に仮置きされた別の食材を見間違えて誤発注するリスクを防ぐため、ルールを徹底する

これを徹底すれば、棚卸が減り、お金の流れをキープできます。

棚卸を整えれば、資金繰りがラクになる

お盆前に棚卸をスリム化しておくと、手元資金の余裕が生まれます。
棚卸をコントロールできれば、資金繰りの安定と、次の一手を打つための余裕が手に入ります。

「棚卸量を計算したら6日分以上だった」
「どこから手をつければいいかわからない」
という方は、弊所の無料相談のご活用をご検討ください。
あなたのお店の実情に合わせて、棚卸削減の具体的なステップをご提案します。